空想能面アーリーリタイア7

シーン。
誰もいない、か。
仕方ない、外に出よ・・・
「うわっ!」
思わず声に出してしまった。
俺の後ろに、いつの間にか小さな爺さんが立っていたのだ。
仙人のような風貌である。

「いらっしゃいませ・・・」
爺さんが喋りだす。
「どうぞ、あちらのお席へ・・・」
「は、はあ・・・」

スポンサーリンク

猛烈に外に出たかったが、そうもできず、仕方なく席についた。
怪しい、この店は怪しすぎる。
いつ、俺が背後を取られたんだろう。
あの爺さんは何者だ。

1人で店をやっているんだろうか、爺さんが茶を持ってきた。
メニュー表らしいものが見当たらなかったので、聞いてみることにした。
「あの、メニューは?」
「1つしかありません。」
「え?店先に展示してあった見本は?」
「すべて廃止しました。」
「それで、1つかないメニューってのはいくらなの。」
「日替わり定食、千円です。」

千円か。
怪しいことには違いないが、仕方ない。

スポンサーリンク