日常

人間らしさに苦しむ人間

投稿日:

人間らしい生活をしたい、などという言葉は、貧困特集や、ブラック企業特集などでよく見たり聞いたりする。
今の暮らしはちっとも人間らしくない、もっといい暮らしがしたいぜ、というやつである。

ところで、人間らしさとは、どういうものだろうか。
俺が思うに、人間らしさとは、他の人間と比べて、その上位に行きたいという願望だと思う。

人間らしい暮らしを望む者は、必ず今の暮らしに不満がある。
それは、金の無さであったり、自由の無さであったり。

それを解消するための人間らしさなのである。

さて、この人間らしさ、俺は、むしろ不幸の源だと思っている。

なぜなら、人間らしさに縛られていくほど、どんどん不自由になっていくからである。

人間らしい暮らしができるお金が欲しい。
もしそれが確保できると、さらに人間らしい暮らしができるお金が欲しくなるのだ。
人間らしいのハードルが上がり続けるのである。
そうなってくると、そもそも何が人間らしいか分からなくなってくるが、本人にとってはそんなことはどうでもいい。
より人間らしくなりたいのだ。
まるで妖怪人間のようである。




人間らしい暮らしができる金が欲しい。
人間らしい暮らしができる自由が欲しい。
人間らしい学歴が欲しい。
人間らしい就職先が欲しい。
人間らしい思い出が欲しい。
人間らしい家族が欲しい。
人間らしく生きるには、何歳までに○○して、何歳には○○して、・・・

これが人間らしいの成れの果てであろうか。

それで、俺はというと、人間らしさなんていうのは極力捨てるべきだと思っている。
人間らしくではなく、動物らしくを推奨するというか俺はそうしている。

人間も動物である。
特別扱いは良くない。
動物と思うと難しく感じたことも簡単になる。

食欲、睡眠欲、性欲さえ満たせばそれでオッケーなのである。
難しいことは何も考えんでいい。

人間らしさを捨て、動物らしくなった時、無駄なことに気を遣わなくなる。
それでも残ったものが、本当に必要なことなのだろう。

-日常

Copyright© 霧末は隠居している , 2021 All Rights Reserved Powered by STINGER.