桃次郎~第1話・転生しても次郎だった件~
桃次郎~第3話・犬~
・・・
糞犬に手を噛まれてきびだんごを奪われてから、もう結構歩いたと思うんだけど、全く何のイベントも起こる気配がないお。
雉も猿も一向に出てこないお。
やっぱりきびだんごがないと出てこない仕組みなのかお。
僕はきびだんごを奪われてフラグをへし折ったのかお。
でももし雉や猿が出てきたところでまたさっきの糞犬みたいに凶暴な可能性もあるお。
お供どころかまた酷い目にあわされるだけかも。
でもお供がいないと鬼ヶ島なんて無理だろ常考。
ううう、どうすりゃいいんだお・・・
ん?
な、何か早くも鬼ヶ島行きの船着き場みたいなのに到着したお。
まだ何も準備できてないお・・・
何だお前は。
それはこっちの台詞だお・・・
また何かゴツイ奴が出てきたお・・・
僕は桃次郎だお。
鬼ヶ島に鬼退治に行くかどうか迷ってるところだお。
ほう、お前が桃次郎か。
噂には聞いている。
鬼と化した兄を討つために旅をしている、と。
何か随分とかっこいい噂が流れてるみたいだお・・・
実際には、犬に噛まれてきびだんご奪われただけなのに。
わしはここで船頭をしている。
お前を鬼ヶ島に連れていくこともできる。
どうする、船に乗るか?
はっきり言って、あんまり乗りたくないお・・・
今の僕は、犬も雉も猿も連れてないんだお。
これは行ったところで敗色濃厚だお。
ふむ、そうなのか。
・・・
・・・
おっさん、強そうだお。
僕のお供になってくれないかお?
わしは駄目だ。
ここで船頭の仕事がある。
やっぱりそうかお。
う~ん、困ったお。
どうやったら鬼を倒せるんだお。
・・・
は!待てお・・・