桃次郎

桃次郎~第2話・桃太郎はどこに行った?~

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桃次郎~第1話・転生しても次郎だった件~


僕は桃太郎の世界に転生してしまったのかお…
ん?でもおかしいお。
この婆さん、僕のことを桃次郎って呼んでるお。
桃太郎じゃないお。
こ、これは一体…

あ、あの、ちょっと聞いていいかお?

ん?何だい?

今、僕のことを桃次郎って呼んだけど、桃太郎はどこに行ったんだお?

お、お前、なぜその名前を…!?

いや、昔話っていったら桃太郎だろ常考。

そうか、お前には桃太郎のことを隠してここまで育てたつもりだったんだけど、ばれちまったらしょうがない。
桃次郎よ、桃太郎とは、お前の兄のことだ。
そして、その桃太郎こそ、巷を騒がせている悪の組織、鬼一族の頭領なのじゃ。




な、桃太郎が鬼のトップ、だと…!?
それじゃ設定がまるであべこべ…
桃太郎は鬼退治に行ったんじゃないのかお?

ああ、当初はそうじゃった。
しかし、奴は己の欲望に負けてしまった。
鬼退治に行ったはいいものの、そこで鬼達に買収されて、鬼側に寝返ったのじゃ。
そしてそこからとんとん拍子に出世を重ね、今では鬼一族をまとめる頭領になって、ありとあらゆる利権をむさぼっておる。
くっ、桃太郎の奴め、裏切りおってからに、許せん!
桃次郎よ、兄を討つのじゃ!

こりゃあ結構なゲス野郎だお…
でも、鬼にスカウトされる程の実力を持つことは間違いないお。
そんな奴に、ついさっきまでフリーランサー(年収0円)だった僕が勝てるのかお?
き、きっと無理だお。

あ、あの、鬼退治の件なんだけど、僕じゃなくて桃三郎(いるか知らないけど)とかに任せたらどうかお?
ぼ、僕よりも適任者はたくさんいると思うお。


おいお前。
桃太郎と戦うか、このわしと戦うか、どっちがいい?

ひぃっ!
この婆さん脅してくるお。
っていうかこの婆さんの方が桃太郎より強いんじゃないかお?
お前が倒しに行けよ…

あ?何か言ったか?

な、何でもないでありますお!
僕が行かせていただきますお!

そうかいそうかい。
いい子いい子。
じゃあそろそろ行ってきな。
はい、これ、きびだんご。

き、きびだんご…
定番だけど、これだけかお。
桃太郎倒すかどうかはおいておいて、とりあえずこのデンジャラス婆さんから離れなくては。

桃次郎~第3話・犬~

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