投資手法

バックテストの落とし穴、俺ならこう思う【コロナショックはおままごと】

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米国株投資家だと、バックテストツールはportfolio visualizerを使っている者が多いのではないかと思われる。

今回はその、portfolio visualizerの話。

portfolio visualizerで、1998年2月から2020年4月末までの期間に、ダウETFであるDIAを、最初に10,000ドル投資して配当再投資したとして検証すると、年平均リターンは7.49%になる。

なぜ1998年2月からスタートするかと言うと、DIAはそれ以上古いデータが取れないからである。

ちなみに同期間でのS&P500は6.92%だった。

最大ドローダウンはDIA -47.05%、S&P500 -50.97%であった。

最大ドローダウンはDIA、S&P500共に2007年11月に始まり、2009年2月に底を迎えた。

最大ドローダウンから回復するのに、DIAは2011年4月まで、S&P500は2012年8月までかかっている。

それに対して、2020年の成績は、DIA -14.10%、S&P500 -9.34%であった。

もう一度言う。

2020年の成績は、DIA -14.10%、S&P500 -9.34%であった。




何が言いたいか分かったか。

そう、下落率の低さだ。

コロナショックと呼ばれ、サーキットブレーカーが連日作動し、リーマンショックを超えると言われ、市場が大混乱していたはずの2020年。

確かピークから-30%くらい下落したはずなのに。

まあ4月に反発したから、それが大きい可能性があるので、次に、2020年1月から2020年4月末まで、つまり今年に入っての期間で、同条件で検証してみる。

すると、年平均リターンはさっき言った通り、DIA -14.10%、S&P500 -9.34%であるが、その間の最大ドローダウンは、DIA -22.61%、S&P500 -19.63%であった。

最大ドローダウンは、DIA、S&P500共に、2020年1月に開始し、3月に底を迎えた。

あれ、まだ少ないな。

DIA -22.61%、S&P500 -19.63%しかない。

当時はもっと下がっていたはず。

そう、これこそがバックテストの落とし穴のひとつなのだ。

portfolio visualizerの場合、月末の株価を基準にしている。

だから月の半ばにどんだけ上がろうが下がろうが、関係ない。

関係あるのは、月末時点の株価のみなのだ。




さらに、今回は2020年と期間を絞ったからその間の最大ドローダウン、DIA -22.61%、S&P500 -19.63%が分かった訳だが、通常やるような長い期間、1998年2月から2020年4月末までの期間なんかで検証すると、2020年の成績は、DIA -14.10%、S&P500 -9.34%で出てきてしまい、見た印象としては、なんや大したことないがな、ということになってしまう。

あれだけカオスの真っ只中にあった出来事が、なんや大したことないがな、の一言で終わってしまう。

長期間の検証をすると年単位のリターンが表示される。

だから年末の株価のみが基準となり、1番きつかった時のことなど表示されない。

そして、それにも関わらず、最大ドローダウンでDIA -47.05%、S&P500 -50.97%を記録したリーマンショック。

最大ドローダウンは月単位で開始、終了期間が分かるとは言え、月半ばの株価は反映されない。

あくまで月末だけの株価である。

だから実際にはもっと下がっていた日があったはずだ。

それにも関わらず、月末だけのデータにも関わらず、DIA -47.05%、S&P500 -50.97%だったのだ。

そして、2020年の「暴落」は今のところ、DIA -22.61%、S&P500 -19.63%なのだ。




おわかりいただけただろうか。

月末のデータしか反映されない場合、最大ドローダウンは低めに表示されるのがバックテストの落とし穴のひとつである。

だがそれ以上に俺が言いたいのは、最大ドローダウン判定が現実より甘くなるということにも関わらず、リーマンショックは、DIA -47.05%、S&P500 -50.97%という数字を叩き出したということなんだ。

つまり、コロナショックなど、今のところ、リーマンショックに比べれば、天国みたいなものだということだ。

そう、地獄だと思っていたコロナショックは、所詮おままごと。

年単位で見たら、暴落ですらなかったということだ。

今のところで見れば、3年下げ相場が続いたドットコムバブルの方がよほど重傷である。

そんな訳で、バックテストの落とし穴を論じていたはずが、いつの間にかコロナショックなど暴落に入らん、という結論になってしまった。

だがこれはデータが示す真実である。

お前らがぎゃあぎゃあ騒いでいたところは、地獄の入り口、レクレーションに過ぎぬ。

あれしきのことでリーマンショック以上、いや、酷いものになれば世界恐慌並みを覚悟、なんて言っているようでは、先が思いやられるな。

人間はどうも、目の前のことを大袈裟に捉えすぎる癖があるようである。

コロナショックはおままごと。

少なくとも、今までは。

俺ならこう思う。

当たるも八卦当たらぬも八卦。

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